本のメモと後書き/どうせなら馬鹿になって踊れ

表紙

表2-遊び紙

遊び紙-表3

本文

『どうせなら馬鹿になって踊れ』

印刷所:おたクラブ
表紙:アストロブライト レモン
加工:マットPP
遊び紙:前/ポルカ ソーダ 
    後/ポルカ サーモン
本文用紙:タブロ 65.5kg
背幅:9mm

天+地:18mm + 15mm
ノド+小口:29mm + 11mm
段間:10mm
フォント:源暎こぶり明朝
フォントサイズ:8.5pt
文字数:27字
文字間:1%
行数:23行
行間:56%

 

一太郎設定画面

 

段組設定


こちらだけ春コミで出した本の中で唯一段組が微妙に違います。
他の本が届いたときに若干天地のバランスが気になり修正したもので、こちらの方が気に入っています。
読みやすさにはそんなに影響がないと思うので完全に好みの問題ですね。

装丁です。
タブロ、大好きな紙です!

これも『スーパー(略)大作戦』と同じく表紙や遊び紙のビビッドな色味とギャップが出るかと思い採用。
良いあんばいだと思います。
内容的にもこちらはちょっとシリアスな雰囲気の話がありますが、向こうのバカエロっぷりにも、真面目な話にもタブロは馴染んでくれるので、本当に好きな紙。

遊び紙は前後にいれて、カップリングのイメージカラーにしてあります。

余談ですが、この表紙のデザインは延々と悩んで決めました。
その検討中に、
・サスペンス小説の表紙?
・最低でも三人は死にそう
・紙吹雪って血しぶきに見えるんだ
・社会派の問題作っぽい感じ
などわりと違う方向に好評で、デザインの難しさを感じました。
写真はピニャータで、タイトルが先に決まっており、
「馬鹿」→馬
踊れ→パーティ→馬形のピニャータ
みたいな連想で決めたんですが、それがよくなかったのかも。

 

以下、後書き的なやつ。

 

------------------------------

 

どうせなら馬鹿になって踊れ

そもそもこれ大丈夫かな……受け入れてもらえるかな……でめちゃくちゃ心配になった本です。

夏侯惇張遼自体は完全に完全なんですが、張遼のことをめちゃくちゃチンピラだと思ってるので、デキる代表代行のイメージと違わない……!?平気……!?になってました。でも蒼翔記の入社シーンでモブ社員に強制ナイフ腕立て伏せさせてたり、おまけ漫画で態度がめちゃくちゃ悪かったり、その辺を統合すると元々はけっこうチンピラタイプで、創傑ぐらいの時間軸だと表面上の態度がだいぶ落ち着いてきたとかなのかな……と思ったので、そういう感じで書いてます。

倫理感・治安・貞操観念が終わってるけど、能力がめちゃくちゃ高いかんじの張遼が、面倒見が良いお兄ちゃん気質の夏侯惇にだんだん惚れていくのかわいいよな……とおもったので、好感度ゲージシステムを採用し、最終的に張遼からのハートが溢れてる感じにしました。ほんとは表紙とかでもっとこの好感度ゲージシステムの部分を押し出したかったんですが、いいデザインにならなかったので諦め、目次の部分だけに名残があります。

夏侯惇の方だけちょっと気になってる(崖っぷちでマズルカ)→遊んでる間にだんだん好きになってきてて引っ込みがつかなくなってる夏侯惇とちょっと気に入ってる張遼(間違いとタランテラ)→夏侯惇が自分のこと好きならちょっと嬉しいな……?になってきた張遼(寂しがりにフォリア)→わりと普通に両思い(的外れなメヌエット)→もうベタベタにイチャラブ(向こう見ずのワルツ)ぐらいの感じで書いています。

本当は寂しがりにフォリアと的外れなメヌエットの間ぐらいの好感度も書きたかったんですが、容量や時間の関係で諦めることにしました。

何かの形で補完したいかもしれない……。

 

・崖っぷちでマズルカ

元々は支部に「崖っぷちでダンス」としてあげた文の前半を加筆して、全体にディティールアップしたりした文です。

ベースが惇遼いいんじゃないか……?になった時に書いた文なので、まだ手探り感がありますが、基本的に追いかけて引っ張り上げたい夏侯惇と追いかけて引きずり降ろしたい張遼のイメージです。

あと、まだ時間軸として蒼翔らへんなので、曹操様がちょっと子供っぽいといいなと思って花火いっしょにしてたらいいなと思ってます。だってその方がかわいいし……。



・間違いとタランテラ

なつき度の低い張遼がわざとらしくイメージプレイをする話を書きたくて投入した様付けプレイです。

一番治安が悪い感じに書けたのでそのへんも楽しかったですね。態度と治安が悪いやつ、書こうにも前提条件が多くなるので、本でしか出来ないみたいなところあるので……本のいいところですね。いくらでも前提条件を増やしていいですからね。そうかな?

ちょっと張遼にロマンスを期待しちゃう青臭い夏侯惇が見所ですね。かわいくないですか?私はめちゃくちゃかわいいと思って書いてました……。



・寂しがりにフォリア

ほぼ全部書き終わってから急遽追加した話でした。なんか必要かなと思って……。

というのも、ツイッター(頑なにツイッターと呼ぶ)の鍵垢では散々、「夏侯惇の童貞を食ったのは張遼だと思うんですけど……」みたいな話をしていたんですが、本では全然そういう脳内前提条件を書いていないことに気付き、関係性の強調のために入れた感じです。

これも張遼にロマンスを期待しちゃう青臭い夏侯惇の話ですね。ほんとかわいいと思ってて……なんかそういう……素直で一生懸命なところがある攻めっていいなみたいな……。

あと、夏侯惇と恋人になるっていう選択肢が張遼に発生するとしたら、なんか言い合いの中なのかなあというイメージもあり、書いた感じです。



・的外れなメヌエット

本の核になる話として書いた話でした。

呂布張遼がどうやって出会って、どうやって相棒になって、どういう風に別れたかみたいなのがないと、惇遼って成立しないよな~~~~!?ってなり、書きました。

張遼、かなり負けん気が強そうなので、その張遼呂布についてってるのってその強さに惚れ込んでるからなんだろうし、そうなるとやっぱ出会いは戦場とかなのかなあ……みたいな発想でああいう感じになりました。

呂布張遼と出会ったときは間違いなく最強だったけど、そこからだんだん強さの盛りを過ぎていって、曹操に負けた頃にはちょっと衰え始めてて、創傑時間軸だと大分弱体化してたんじゃないかと思ってるんですが、なんかそういうのを傍にいた張遼も感じていて、そこに夏侯惇のまっすぐな忠誠心とそこからくる強さにやられちゃったと思ってるので、なんかそういう感じです。でも、別に呂布に愛想が尽きたわけではないので、呂布が倒れてるところを見てショックは受けてほしい……その上でショックを受けてる自分に動揺してほしい……欲望が多めの話です。全部そうかも。

呂遼ももっと書きたいですね。



・向こう見ずのワルツ

四冊目出ないかも!?になったとき、ケツ叩き用に支部にあげた話でした。

もうなつき度はマックス!それによりムラムラがマックスでめちゃくちゃイライラ!!みたいな張遼です。

メリーさんみたいに今いる場所を予告しながら帰ってきて、帰ってきたらめちゃくちゃエッチする張遼はかわいいじゃん……というコンセプトだったんですが、そこにさらに両思い描写を詰め込んだ欲張り文です。

始まりが始まりなだけに、なかなか素直になれないというか、距離を詰めきるタイミングを見失っていて、でも関係だけは深まってるような惇遼がそれをぶちやぶるのはやっぱ勢いしかないし、それができるのは夏侯惇のがわだよな~~!!みたいなやつです。

遼来来ネタは絶対入れたかったので入れました。